高年式の中古マンションは安い!でも寿命はどうなる?

マンションの寿命

高年式のマンションに住んでいる人、もしくは購入しようとしている人が気になるのは、
そのマンションの寿命ではないでしょうか?
この記事では、一般的なマンションの寿命の定義や、高年式マンションの建物の活かし方について、
最新の情報を分かりやすくお伝えしていきます。
ぜひ、最後までお楽しみください。

マンションは築何年まで住めるのか?

答えは、建物をどうのように「活かしていくか」で決まる!!です。

答えになっているようで、答えになっていないと思いますので、
さっそく、どのように「活かしていくのか」を、日本の現在までの建築の考え方と、
現状の取り組みを事例とともに解説していきたいと思います。

国土交通省が発表している鉄骨コンクリート造の耐用年数は「120年~150年」
発表されています。

国の方も1981年6月1日から「新耐震基準」の施工開始し、
平成21年6月4日より「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の施行などにより、
現在のマンションは、一昔前の構造とは比べ物にならないほど良くなっています。

国土交通省が発表している「耐用年数120年~150年」もウソではない話だと思います。

しかしながら、巷ではマンションの寿命は「60年」!!
「住宅ローン」の審査をする上では、「60年-築年数=融資年数」などと
計算する金融機関もあります。
建物が築60年までに返済が終わる「年数」しか貸さないよ!
ということなのです。

ヴィンテージマンション

マンションの「寿命60年」がどこから来たのか?

日本で民間マンションの建築が始まったのは昭和30年代からです。
2020年で65年前になります。

マンションの「寿命60年」がどこから来たのか?私の個人的な見解なのですが、
1956年(昭和31年)竣工、日本での民間分譲マンションの第一号とされる「四谷コーポラス」
そして、第二号の「宮益坂ビルディング」の建て替えが影響しているのではないかと推測しています。

どちらの、マンションも約築60年間で建て替えがされており、
これから、昭和40年代・50年代のマンションが築60年を迎え、
さらに建て替えが進むのではないか?
と金融機関が考えているからではないかと思います。

築60年を超えたマンションのすべてが建て替えできれば問題ないのですが、
現状はそんな簡単ではありません。

昭和40年代、50年代のマンション居住者は高齢となり、年金暮らしが多く、
建て替えに要する費用を捻出することができないマンションが大半です。

そして、日本全国で建て替えに成功しているマンションは現段階で約300棟にすぎません。
この現状を考えると、中古マンションを購入しても資産にはなりそうもない。
やはり、高年式の中古マンションは?購入しない方がいいのでは!
と考えても仕方がないかも知れませんね。

現代のリノベーション(リフォーム)技術はスゴい!

さて、日本の住宅は今まで「スクラップ・アンド・ビルド」という考えで進んできました。
先に紹介した「四谷コーポラス」「宮益坂ビルディング」も建築当時の考え方は、
「スクラップ・アンド・ビルド」で建替え前提で建築したのではないかと思います。
しかしながら、時代は「令和」です。

ここで1件、不死鳥のようによみがえった物件を紹介したいと思います。
大正15年(1926年)に建てられた日本最初期の鉄筋コンクリート建造物。
東京・文京区にある「求道学舎(きゅうどうがくしゃ)」という物件です。

この建物は築88年の時、今から16年前の平成16年(2004年)に建物全体をリノベーションして、
集合住宅として生まれ変わりました。

そのリノベーション工法が【スケルトン・インフィル方式】という工法です。
スケルトン・インフィルとは、躯体はそのままで、外装内装を入れ替えることで、
わかりやすく言うと、骨組み(躯体)以外はすべて新品にする工事です。

リノベーション

建物を活かす時代になっていく

「求道学舎(きゅうどうがくしゃ)」の工事の時は、
骨組み(躯体)のメンテナンスや、コンクリートの打ち直しが、必要な箇所も出てきたそうです。

この工法を用いると「築200年」が可能になります。

また、建て替えをするより工期を短縮することができ、
場合によっては住民が引っ越さなくても工事をすることができ、
工期面でも費用面でもメリットが沢山ある工法で、
これから、日本のマンションメンテナンスをリードする工法の一つとなっています

とくに、容積率や建ペイ率の余裕がなく、敷地目いっぱいに建築されている
タワーマンションなどはこの工法で改修し続けることになるのではないかと言われています。
日本の「建築工法」、「リフォーム(メンテナンス)技術」は日々進化をし続けています。

まだ日本では、築70年・80年を超えるマンション・ビルは少ないですが、
海外と同様に、日本でもこれから20年・30年後には「新築マンション」より、
ヴィンテージマンションの方が「価値が高い!!」なんて、時代が来るかも知れません。

時代は「スクラップ・アンド・ビルド」から【建物を活かす時代】になっていく、
マンションは「価値」が下がりにくい「資産」という考え方が、
すぐそこまで来ているかも知れませんね。

まとめ

マンションは築何年まで住めるのか?
答えは、建物をどうのように「活かしていくか」で決まる!!

現代のリノベーション(リフォーム)技術の発達により、
時代は「スクラップ・アンド・ビルド」から「建物を活かす」時代へ
鉄筋コンクリートは築200年が可能となる。

不動産の価値が下がりにくい時代がすぐそこまで来ているかも知れません。

最後までお読みいただきありがとうございます。
あなたのマイホーム購入計画がうまく行きますよう心よりお祈り申し上げます。

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